瀬戸大橋(せとおおはし)は、本州の岡山県倉敷市と四国の香川県坂出市を結ぶ10の橋の総称

瀬戸大橋(せとおおはし)は、本州岡山県倉敷市四国香川県坂出市を結ぶ10の橋の総称である。瀬戸内海をまたぐ本州四国連絡橋児島・坂出ルートにあたり、橋の大部分は香川県に属する。1988年(昭和63年)に全線開通。それにより初めて四国と本州が陸路で結ばれた。

橋には道路と鉄道が通り、鉄道道路併用橋としては世界最長で「世界一長い鉄道道路併用橋」としてギネス世界記録(2015年)にも認定されている。2017年(平成29年)に日本の20世紀遺産に選定。完成したのはレインボーブリッジができる前のことで、海に架かる長大橋はそれまでサンフランシスコゴールデン・ゲート・ブリッジなど海外のものがよく知られ、海峡部10 km近く、主塔の高さ200 m近いものとしては国内初だった。完成時は同じ1988年に開通した青函トンネル(約1か月早く開業)と合わせて大々的に報道され、当時一大観光スポットになった。

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南備讃瀬戸大橋

概要

1978年昭和53年)の着工から9年6カ月を経て1988年(昭和63年)4月10日供用開始され、総事業費は1兆1,338億円である。

瀬戸大橋全景

塩飽(しわく)諸島の5つの島の間に架かる6つの橋梁と、それらを結ぶ高架橋により構成されており、橋梁部9,368メートル (m) 、高架部を含めると13.1キロメートル (km) の延長を持つ。日本ではそれぞれ単独の橋とみなされる連続する10の橋を合わせた合計の長さは、鉄道道路併用橋としては世界最長で、瀬戸大橋は「世界一長い鉄道道路併用橋」としてギネス世界記録にも認定されている。橋梁は吊橋斜張橋トラス橋の3種類を併設。

道路建設は国道2号11号を結ぶ国道30号の改築事業として行われた。鉄道は宇野線茶屋町駅で分岐し、予讃(よさん)線宇多津駅に接続する本四備讃(びさん)線の一部である。

工事の際には当時世界最先端の技術が導入された。また、気象条件や荷重による変形が著しいこの規模の吊橋への鉄道の敷設は世界初の事例であり、橋梁の変形から線路を保護するための技術が新規に開発された。

橋梁部構造は上部に4車線の道路瀬戸中央自動車道)、下部に複線鉄道四国旅客鉄道〈JR四国〉本四備讃線〈愛称:瀬戸大橋線〉)が通る2層構造となっており、用途が2通りある「鉄道道路併用橋」である。下部の鉄道については、新幹線在来線合わせて4線を敷設できるようになっているが、現在は在来線用に中央寄りの2線分のみが暫定的に敷設され、使用されている。計画中の四国横断新幹線が建設される際には2線増設され、東側2線を在来線に、西側2線を同新幹線として使用する予定である。

下津井瀬戸大橋

設計最高速度は上部の道路が100 km/h(第1種第2級)、下部の鉄道が130 km/h(在来線部分)または160 km/h(新幹線部分)。新幹線用のスペースには何も設置されていないが、一部スペースに建設当初想定されていた新幹線用設備分の死重が設置されている。

1994年(平成6年)に、瀬戸大橋を経由して本州と四国を結ぶ特別高圧電線(50万ボルト (=500 kV))「本四連系線」が電源開発株式会社(現・電源開発送変電ネットワーク)によって敷設された(鉄道部と同レベル)。

供用が開始されると倉敷市下津井田之浦の一部住民や橋下の各島民から、瀬戸大橋線の騒音ライトアップによる公害の訴えが相次いだ。橋梁のライトアップが事前に決められた日にしか行われないのは、により「明るすぎて眠れない」「漁業に影響が出る」といった光害に対し、沿線住民に配慮したものである。なお、この照明は元々、橋梁の保守・点検用である。

かつては、西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)のことである「瀬戸内海大橋」と混同を避けるため、瀬戸大橋を「備讃瀬戸大橋」と呼ぶこともあった。

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内陸の鉄道合流部

鉄道部

航行安全

南北備讃瀬戸大橋の4Aアンカレイジ(右)と5P主塔(左)。多段反射構造の横筋がアンカレイジ表面に見える。

船舶信号

最も北側に位置する下津井瀬戸大橋の西側には、船舶に対して潮流への注意を促すため、潮流信号所の電光掲示板が設置されている。「見張励行・VHF聴守」の文字が1字ずつ表示され、これは道路・鉄道どちらからも見ることができる。

レーダー障害対策

南北備讃瀬戸大橋のアンカレイジ表面には「跳上げ方式」と呼ばれるレーダー障害対策が施されている。鎧戸状の多段反射構造で電波を斜め上に反射させ、二次反射によるレーダー偽像を防ぐ。そのため、反射面の角度は、電波が周辺の山や高い構造物を越えるように定められる。また、2P・6P主塔の一部には電波吸収材が貼りつけられている。

基本情報
 日本
所在地香川県坂出市 – 岡山県倉敷市
交差物件瀬戸内海備讃瀬戸
用途鉄道道路併用橋
路線名道路: 瀬戸中央自動車道
鉄道: 本四備讃線瀬戸大橋線
着工1978年10月10日
開通1988年4月10日
座標北緯34度23分54秒 東経133度48分36秒
構造諸元
全長12,300 m (海峡部 9,367 m)
35 m
高さ194 m (南備讃瀬戸大橋北側主塔)
最大支間長1,100 m (南備讃瀬戸大橋
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