犬山城(いぬやまじょう)は、尾張国と美濃国の境、木曽川南岸の地「犬山」にあった日本の城

犬山城(いぬやまじょう)は、尾張国美濃国の境、木曽川南岸の地「犬山」にあった日本の城である。現在の場所で言えば愛知県犬山市にあり、天守のみが現存し、江戸時代までに建造された「現存天守12城」のひとつである。また天守が国宝指定された5城のうちの一つである(他は姫路城松本城彦根城松江城)。城跡は「犬山城跡」として、国の史跡に指定されている[1][2]日本で最後まで個人が所有していた城(2004年まで個人所有)である。

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天守(国宝)

概要

尾張国美濃国の境にあり、木曽川沿いの高さ約88メートルほどの丘に築かれた平山城である。別名の白帝城は木曽川沿いの丘上にある城の佇まいを長江流域の丘上にある白帝城を詠った李白の詩「早發白帝城」(早に白帝城を発す)にちなんで荻生徂徠が命名したと伝えられる。

前身となる岩倉織田氏の砦を織田信長の叔父・織田信康が改修して築いた城であり、その後、池田恒興織田勝長が入城、豊臣政権の時に石川貞清(光吉)が改修し現在のような形となった。また、小牧・長久手の戦い関ヶ原の戦いにおける西軍の重要拠点となった。

江戸時代には尾張藩付家老平岩親吉が入城し、成瀬正成以来、成瀬氏9代が明治まで城主として居城とした。現存する天守が建てられた年代については天文期説、慶長期説などがあるが、現在のような姿となったのは成瀬正成が改修した1617年元和3年)ごろである。2004年平成16年)3月末日までは日本で唯一の個人所有の城であったが、同年4月1日付けで設立された財団法人犬山城白帝文庫(現在は公益財団法人)に移管されている。2006年平成18年)4月6日には、日本100名城(43番)に選定された。

歴史・年表

室町時代

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安土桃山時代

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文化財指定[ソースを編集]

1935年昭和10年)5月13日、当時の国宝保存法に基づき旧国宝(文化財保護法における重要文化財に相当)に指定[11]1952年(昭和27年)3月29日付けで文化財保護法に基づく国宝(新国宝)に指定された。指定に係る告示は1952年(昭和27年)10月16日付けの官報に掲載され、指定名称は「犬山城天守 1棟」。構造・形式は「三重四階、地下二階付、本瓦葺、南面及び西面附櫓、各一重、本瓦葺」とある[12]。所有者は公益財団法人犬山城白帝文庫。犬山市が文化財保護法に基づく管理団体に指定されている[13]

  • 1階:納戸の間、東西9間・南北8間。床面積は282.752平方メートル。
  • 2階:武具の間、東西9間・南北8間。床面積は246.006平方メートル。
  • 3階:破風の間、東西3間・南北4間。床面積は81.936平方メートル。
  • 4階:高欄の間、東西3間・南北4間。床面積は49.835平方メートル。

創建の時期

1961年(昭和36年)から1965年(昭和40年)に行われた犬山城天守の解体修理と古文献等から、この天守は下の2重2階の主屋が1537年天文6年)または、1601年(慶長6年)に建てられ、1620年元和6年)頃に3、4階を増築。その後唐破風の付加などが行われて現在の姿になったと考えられた。

2019年から犬山市の依頼で名古屋工業大学大学院などが行った建築材の年輪年代法による調査では、柱やはり、床板など、天守の主な建築材は1585年からの3年間に伐採されたものと判明し、当初から1階から4階まで現在のような姿で建築されたものとみられると報告された。

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遺構・文化財

天守以外の遺構

犬山城を構成していた建造物の多くは、廃藩置県に伴う廃城処分が下る前後の時期に払い下げられて破却されたり移築されたりしたが、それらのいくつかは現存している。松ノ丸本丸門は、明治元年1868年/1869年)、浄蓮寺(一宮市千秋町穂積塚本郷内に所在)に移築され、山門として再利用された。同年、どこの門であったかは不明ながら旧城門と伝わる門が運善寺(一宮市浅井町大日比野に所在)に移築され、山門として再利用された。この門は1891年(明治24年)に発生した濃尾地震で倒壊した後、違った形に改修されてしまっていたが、1993年(平成5年)に行われた修理で当初に近い姿で再改修されている。1876年明治9年)には、二の丸の矢来門が専修院(丹羽郡扶桑町柏森乙西屋敷に所在)へ移築されて東門として再利用された。同年、第一黒門徳林寺(丹羽郡大口町余野に所在)へ移築され、山門として再利用されたが、移築時に袖塀が併設されている。同年、内田御門(犬山城の搦手門)と伝わる城門は瑞泉寺(犬山市犬山瑞泉寺に所在)に移築され、山門として再利用された。元々この門は美濃金山城大手門であったのを犬山城に移築したものであったとの伝承がある。また、どこの門であったかは不明ながら旧城門と伝わる門が個人宅に移築されている。なお、運善寺山門は一宮市の、専修院東門は扶桑町の、徳林寺山門は大口町の、指定文化財となっている。

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現地情報

料金

  • 大人:550円
  • 小人:110円

犬山城と犬山市内5地域にある各有料施設(城とまちミュージアム+からくり展示館+どんでん館・庭園有楽苑・明治村・リトルワールド・日本モンキーパーク)とセットになった割引入場券も販売している。

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